【自作レバーレス】100均部材とキースイッチでSteamとSwitchで使える無線レバーレスコントローラのDIY作成(第1回:導入・材料選び編)
こんにちは。ずっと念願だった「完全ワイヤレス&マルチ対応のレバーレスコントローラー」を自作しました。
この記事では、壊れてスティックがドリフトするようになったSwitch用コントローラーの基板を乗っ取り、100均アクリルやタミヤのプラ部材、そして汎用ロジックICを駆使して「理想の無線レバーレス」をゼロから作り上げていくDIYの軌跡を連載でお届けします。
「市販の自作専用基板を使わない」「キースイッチとボタンカバー以外はすべて材料から切り出す」という点にこだわり、技術的な試行錯誤を詰め込みました。

【完成したレバーレスコントローラーの全体写真】
目次
キッカケは、息子との「スト4」から始まった格ゲー熱とSteamへの移行
このレバーレス制作プロジェクトが始動したキッカケは、我が家のゲーム環境の変遷にあります。
もともと、息子が小学2年生の頃に「ストリートファイターIV(スト4)」をワンコイン(約500円)で購入し、親子で遊び始めたのが始まりでした。当時、まだ小さかった息子が「瞬獄殺」のコマンドを気に入って楽しそうに繰り出していたのは、今でもお気に入りの思い出です。
その後、最近になってさらに「ウルトラストリートファイターIV(ウルIV)」をこれまた500円ほどで初購入したところ、親子で再び大熱中。数年前に久留米のハードオフでなんとなく1,500円で買って眠らせていた古いアケコン(サンワサプライ製)を引っ張り出して繋いだところ、これがまさかの大活躍。我が家にガチャガチャとレバーを鳴らす日々が戻ってきました。
スト6も欲しくて、息子のスイッチ2で僕は買うつもりだったんですが、そんな中、YouTubeであらゆるゲーム情報を集めてくる小学6年生になった息子が、あるガチな情報を仕入れてきました。
「格ゲーをやるならPC(Steam)のほうが処理落ちもしないし、絶対にいいらしいよ」
その一言に背中を押され、勢いのままPC版の『ストリートファイターVI(スト6)』Year 1&2パックを約5,000円で購入。小2の頃から一緒に戦ってきた息子と、最高の環境である最新のSteamへと飛び込むことになりました。この「最新作を最高の環境で、しかもトレンドのレバーレスでプレイしたい!」という熱量こそが、今回の完全自作計画への爆発的な推進力となったのです。
今回の自作プロジェクトで挑戦した3つの技術テーマ
完全自作を敢行するにあたり、当ブログでは以下のような流れで、これまで個別にお届けしてきた検証・設計ネタの「すべての点と線」を繋げて紹介していきます。
- 工法確認のための「アケコン先攻魔改造」
今回のレバーレス用に閃いた工法が本当に実戦に耐えうるか、久留米で買った1,500円のアケコンを使って、先にボタン増設(11ボタン化&親指インパクト追加)の耐久テストを行いました。 - 【初公開】ロジックIC「74HC132」によるSOCDクリーナーの完全実証!
連載のクライマックスでは、以前にブログで「理論編」を公開した、汎用ロジックIC「74HC132」を2個使った独自のSOCDクリーナー回路を実際にこのレバーレスへ組み込みます。製作中、物理的なVcc(電源)の接触不良でめちゃくちゃ苦労させられたのですが、そこを乗り越えた結果、理論通り100%完璧に動作しました! その感動の報告を本連載のラストで初公開します。
発端は100均材料、そして揃ったパーツたち
ケースの方向性に悩んで引き出しに眠らせていたカホパーツのキースイッチですが、セリア(Seria)で絶妙なサイズのアクリルパネルを見つけた瞬間、「これを天板にする」という設計がスタートしました。故障したコントローラーのアップサイクル、配置の美しさへのこだわりなど、試行錯誤の末に集まった最終的なパーツリストがこちらです。
自作レバーレス主要パーツリスト
「キースイッチ」と「ボタンカバー」以外の筐体、天板、配線、回路はすべて以下の材料から切り出して作成しています。
| 部材名 | 数量 | 調達先・備考 | 実際の費用(税込) |
|---|---|---|---|
| 乗っ取り用基板 | 1枚 | スティックがドリフトして直らなくなったSwitch用コントローラー(流用) | ¥0 |
| キースイッチ | 15個 | カホパーツセンター(Kailhロープロファイルv1ピンク/なぜか激安) | ¥900 (1個¥60) |
| ボタンキャップ | 15個 | コズミックノイズ(20.8mmクリア/安くなってた!) | ¥1,350 (1個¥90) |
| 天板パネル | 4枚 | セリア(Seria)アクリルパネル | ¥440 (1枚¥110) |
| 内蔵基板 | 1枚 | セリア(Seria)MDFクリップボード(3mm厚) | ¥110 |
| 底面パネル | 1/2枚 | 市販MDFボード(¥100で購入。2枚取れるので半分は2号機用へ) | ¥50 (実質) |
| 空間確保用の壁 | 2本 | タミヤ 3mmプラスチック角棒(中空) | ¥396 |
| サブボタン | 4個 | 市販のタクトスイッチ | ¥100 (1個¥25) |
| サブボタン連動パーツ | 少々 | タミヤ 5mmプラスチック角棒(ソリッド)※家にあった端材を2cm流用 | ¥0 |
| 内部調整用プラ板 | 少々 | 1.2mmプラスチック板(手持ちのストックを流用) | ¥0 |
| 固定ネジ | 20本 | M3-16mm 低頭ネジ(ハンズマンのバラ売り:20本で¥340) | ¥340 |
| 固定ナット | 16個 | M3 ナット | ¥100 |
| スペーサー | 16個 | M4 ナット(手持ちパーツを流用) | ¥0 |
| 配線用 真鍮管 | 1本 | ハンズマン(約10cmほど使用) | ¥500 |
| 配線用 エナメル線 | 1巻 | 0.32mmエナメル線 | ¥380 |
| 20PINコネクタ(オス) | 1個 | 基板着脱用中継コネクタ | ¥120 |
| 20PINコネクタ(メス) | 1個 | 基板着脱用中継コネクタ | ¥140 |
| SOCD用IC | 2個 | 汎用ロジックIC「74HC132」 | ¥200 (1個¥100) |
| プルアップ抵抗 | 4本 | 10kΩ抵抗 | ¥32 (1本¥8) |
| 合計金額 | 総額 ¥5,158 |

衝撃のセリアのアクリルプレート5mm厚。基板のMDFはかなり右往左往して、このクリップボード3mm。

MDF3mm厚クリップボードの品書き。

最初のイメージ。アクリルプレートを4枚使用。このときは、ボタンも自作しようと思ってて、マグネットの形状をベースに、削ってくっつけてシリコン型作って、UVレジンで作ろうとしてました。コストと手間の関係で市販品にしましたが、また、究極を極めるため、#2号機のあとに#1号機用に手作りボタン作るつもりです。

1個90円で売ってたので、買ったほうが楽でほぼUVレジンで作ってもあんまり金額変わらないので買いました。15個。コズミックノイズ

タミヤ3mmプラバンは重ねて6mmにして周りの枠=柱にします。これで天板と底板の空間の高さを決めます。

配線用のエナメル線とSODC回路用と、コネクターオス&メス。

Kailh ロープロファイル V1。これは豚鼻上でアケコンボタン用に設計されたみたい。ピンの位置も独自。なので、他と互換性なし。V2は普通のよくあるタイプの十字のキャップとピン位置も有名なのと同じ、普通のほうがボタンとかも銃に選べる。上の写真はピン穴とダボ穴をMDFに空けて工程確認。
材料選びでミリ単位で苦労した・こだわったポイント
リストを見るとシンプルですが、いざ組もうと材料を集めだすと、DIYならではの「リアルな正解と罠」がたくさん待ち受けていました。
- カホパーツとコズミックノイズの激安の波に乗る
レバーレスの命であるキースイッチには、カホパーツセンターでなぜか激安だった「Kailhロープロファイルv1ピンク」を確保。ボタンキャップもコズミックノイズでちょうど安くなっていた20.8mmのクリアを15個調達でき、コア部品を驚くほど低予算で揃えることができました。 - 内蔵基板と底面のMDF選び
内蔵基板には、セリアで見つけた3mm厚のMDFクリップボードが強度・加工性ともに抜群で大正解でした。しかし、底面用に「6mm厚」とラベルに書かれて売られていた市販のMDFボードをチョイスしたところ、実際にノギスで測ってみるとなんと「5mm厚」という罠(笑)。1mmの誤差に驚かされました。 - タミヤのプラ棒で空間の「壁」を作る
コントローラー内部の空間(厚み)を確保するための壁には、タミヤの「3mm中空プラ角棒」を2段重ねして高さを出しています。また、メニュー用のサブボタン(タクトスイッチ4個)の押し込み部分には、中身が詰まったタミヤの「5mmソリッドプラ角棒」を切り出して組み合わせました。 - ネジ1mmの戦い
筐体を固定するネジは、もともと「15mmのトラスネジ」を使う予定だったのですが、いざ組んでみるとまさかの「1mm足りない」ことが発覚!急遽「M3の16mm低頭ネジ」に変更しました。しかし16mmという中途半端な長さの低頭ネジは種類がこれしか選択肢がなく、他よりちょっとお高めになってしまいました……。これにM3ナット、そしてスペーサーとして手持ちのM4ナットを16個流用することで、ようやく絶妙なクリアランスを確保できました。
役者はすべて揃いました。次回は、このセリアのアクリルパネルにどうやってボタン配置を設計し、割れやすいアクリルをどう加工していったのか、実際の作業風景をお届けする「設計・アクリル&ケース加工編」をお送りします!

