カヤック動力付加計画

買う前からやりたいと思っていた動力付加計画の構想から実施までを綴ります。

今書いている時点で写真のような草刈り機エンジンへの接続部とギア部(反転&減速)の機構とペラ部の試作が出来上がりました。まだ全体で試してないからわからないけど。ここまで一気に構想を進めて具現化してきたのですが、あと一歩、シャフト部のパイプを固定すれば全容ができそうなところで何故か?完成するのがいやなのか?意欲がなくなってきたので、これを気に、この部分は後に記すとして、そろそろ書いていかないと忘れそうなので作業を一旦やめて経緯や作業内容を記述していきます。

ギア部

思い

手で漕いでもスイスイの軽いカヤックに動力付けたら小さいものでもかなりスピードでそう。そして、車でエンジンいじってたけど、ほとんどできなかったので、エンジンいじりてー!今どきは電動か?やっているひといるし。最近、漕ぐのがきつくて日の出から正午までが精一杯。そうだ!動力をつけよう!

もらった不動草刈り機エンジンを復活させることができたので気持ちが上向き、作業が進みました。

動力方式

動力の方式はずいぶん前から考えてまして、まずは電動かエンジンかは迷ってました。

電動 or ガソリンエンジン = ガソリンエンジンが好きだ!

電動のメリット

今どきのSDGsで車もバイクも電動化の世の中。電動の技術力が上がっきているので技術的に面白い。リチウムイオンバッテリーとか大容量のモーターとか普通にAmazonでいっぱい売っている。3Dプリンター自作のためか機構部品も多い。モーターであれば、モーター以外は船の中央に置けばいいのでバランスも良い。自作しなくてもエレキモーターとかを付けてコントローラー部分を座席の前に持ってくるとかいうのが手軽である。あと、静かで魚に気付かれにくいとかあるか?

電動のデメリット

バッテリーがすっごく重い。通常のバッテリーだと、釣り師先輩のバス釣り用の船でも20kgのバッテリーx2個、これだとカヤックは沈みそう。軽いものにするのもありで、リチウムイオンバッテリーが解決してくれるがまだ高い。

ガソリンエンジンのメリット

ずっとバイクや車をいじってきたので、なんたって、いじるのが楽しそう。重量的にもガソリンを含めても電気系より軽く、航続距離も長い。音が気持ちいい。ワイルド。…完全に趣味の問題だ。

ガソリンエンジンのデメリット

うるさい。船外機ならオーバーハングが重い。エンジンが始動しなくなるかも。錆びる。メンテが大変。

結論

エンジンが好きだー!という思いがかなったのか、釣り師先輩に不調になった草刈り機エンジンをもらったので、このエンジンを利用して動力を作ることにした。(まぁ、まずはです。そのうち、電動にコンバートすることも念頭に入れて設計してます。)

動力のスタイル

動力のスタイルの候補として、

  1. 船外機
  2. ロングテール
  3. ショートテール

船外機

船外機ってこんなの

ブラックバスのボート釣りに使うエレキモーターも船外機かな?(いつも思うけど、バスフィッシング業界の名称って名がものをあらわしてないよね。エレキモーターって「電気動力機」って感じでそれじゃ車のか?バイクのか?なにかわからんやん。)

船外機は船の後方にオーバーハングして載せます。簡単に付けれるので免許がいらない2馬力船外機とか中華の船外機とかなら安く、簡単に手に入るものです。ただし、船としてはかなり小型のカヤックにエンジンの船外機はバランスが悪すぎて船尾が沈むみたいで、アウトリガーを付けている人がいるけど、それはちょっとカヤックの機動性とコンパクトさを犠牲にしているから嫌だ!ジェイモとか小型のものならまだ良いのか?それでも5kgくらいのものがオーバーハングにあるのは沈まないにしてもバランス悪い。

車は縦置きエンジンフロントミッドシップのFR(=要はロードスター)が最高のレイアウトとしては、リアオーバーハング超ヘビー(ポルシェとかVWビートルとか旧世代の車のレイアウト)は嫌だ!

ロングテール

ロングテールボートというのは、東南アジア(タイとかだったかな?)で古い車のおそらくFR車の縦置きエンジンを利用してそのままプロペラシャフトごと載せて船からシャフトを突き出してその先にプロペラを付けるというワイルドな船の動力だ!専用の船外機とか高くて買えないような時代から、技術的にも簡単だからこうしているのだろう。この構想をするまで(といっても5年くらい前?)知らなかったのだが、日常的に使ったり、観光名物になっているらしい。昔見たときはV6エンジンとかでやっているすげーやつもあったような。

これなら、リアオーバーハングにならないし、草刈り機のシャフトとか使って簡単にできそう。実際にYouTubeで日本人がやっているのもある。

いい候補だが、シャフトを海の中に入れるのでそこの防水が心配。どうせグリスたっぷりにしているのだろうけど、SDGsでないし。そして、全長が長くなる。カヤックの取り回しも可搬性も悪くなる。これはすぐには結論は出ず、実現方法とかも色々検討したのち、現在は次に記述するショートテールに近いものの製作に取り掛かっている。(もしかしたら今後、ロングレールに手を出すかもしれない)

ショートテール

これはロングテールに対してのショートテールの方式である。今ググってみてもあんまり出てこないのでマイナーなのでしょうが、エンジンは縦置き、その動力を一旦、チェーンかプーリーかで水中に持っていってそこでプロペラを回している。長げ方向が短くなるのである。

各方式での実現方法を検討

エンジン・ロングテール方式での実現方法の検討

もらった草刈り機は背負式で、エンジン+曲がるくねくねシャフト+アダプター+長いシャフト+ギア+刃というパーツ構成である。

試し草刈りと燃調

試し草刈りと年調にいつも行ってるバス釣りのダムのいつものポイントに来ました。 やる気なくて日の出後しばらくして到着ですので、やはり先行者がいましたので、今回は草…

グネグネをまっすぐロングテール

エンジン部から直線のシャフトを繋げて海に入れ体のだが、この草刈り機エンジンは曲がっているシャフトが付いている。このもとからある直線のシャフトをつなぐか、自作する必要があるとこれまで考えていた。エンジン部から出ているクラッチ直後のシャフトは先が□7mmのもので連結している。対して、シャフト側の連結部はギアのように何個も溝があるシャフトである。元からあるのをつなぐには、このシャフトの接続の形状が違いを加工する必要があるが、難儀である。イチから作ったほうが楽。

ぐねぐねパイプのシャフトは入り口□7mm、元々これがエンジン側に付いていたので加工不要。反対側も□7mm、これは加工しやすいのでいい。だがロングテールにこのグネグネは使えない。このときひらめいたアイデアは、ぐねぐねシャフトを内径34mmの丸パイプの中に入れてシャキッとさせたらいいやん。

ペラ部の構想

その先のペラ部の設計を考察。ペラはもうずいぶん前に1600円くらいで仕入れた2馬力用のアルミペラ。結構重いのである。また、2馬力用なのでカヤックにしては大きすぎる。そして、20ccの草刈り機エンジンでは回せない可能性もある。なので、減速も必要なのだが、このときはまだ考慮していない。

10mmのここでは真鍮と書いているが錆びるのでアルミにしたが、それをぶっさしてピンでとめるこの辺の構想はずいぶん前からやっていました。グネグネシャフトの先のギア上のシャフト連結部をペラ側の受けでどう作るかを検討しています。部品があるか加工しやすいというのが素人の設計のポイントです。□7mmオスは加工できますが、メスは素人には加工できません。ここでは結論出てません。

ペラ逆周り→ギアを使用

右側のページはふと思い立って「ペラが逆周り」。こういう風に結構多い付いたことをノートに書き記して、検討していってます。跡で、構成し直して書かないとよくわからなくなりそうで、このブログにきれいにまとめて書けれたら良いなってところです。

「ペラ逆周り」とは草刈り機エンジンはペラ方向に向かって、右回りです。これはこれで、シャフト系の部品を自作する上で、普通の右ねじが使えるので便利なのですが、なぜか2馬力業界は何も考えてないのか?なんか理由があるのか?右回りエンジンに一つギアを入れて反転するのが定番なのか?ペラは逆向きなのです。正回転をペラを正面から見て右回転としてます。これをネジ系の座標系で言うと左回転=逆回転です。なので、回転方法を逆転させる必要があります。このときの解決手段は、草刈り機の先の刃の直前のギアを付けること。ギアを1つかますと(ギアx2)回転方向が反転します。他の方法として模型用の大型のもののペラを買う。自作する…。とりあえず、手元にあるものでやりたいのと、その手元にある2馬力エンジン用が一番メジャーで今後も手に入りやすいから。

また、ギアを付けることでペラの取り付けが非常に楽になります。草刈りの刃を固定しているボルトに穴開けてなんとかなりそうなので、前述の□7mmメス穴加工不能という課題も不要になり解決しました。

左ページの絵の真ん中、「■全容」と書いているのは草刈り機のシャフトの全容、そして連結部分の形です。なぜか全部違うんですよ。普通、グネグネをとったらまっすぐシャフトがエンジンに付くと思うじゃないですが、そうやってバリエーションで売ればいいのに何考えてんだ?と理由がわかりません。それとぐねぐねがいらないのなら、草刈り機を書い直そうか?とかシャフトだけ合うのも売ってなさそう。

ここでは、グネグネ部の先、オス□7mmとギア部のメス□5mmをくっつけるために、□7mmを5mmに削れば良いという結論。これは結構楽な加工で、このおかげで最初に出てきた難儀なギア状の連結部分の加工がなくなったのだ!

右ページの最下段、くねっとした絵を書いてますが、これはむしろグネグネシャフトを利用して、曲げて海水まで通したらロングテールのような長さはいらないんじゃない?というアイデア。

固定したたいところは45°の塩ビの雨樋用のパイプのなかに入れて曲げてを固定する。

その後の検討でネガティブなところが出てきて、このロングテール計画は中座しました。

  • グネグネシャフトは非常に重い
  • 海水に草刈りギアを入れるとギアやベアリングは錆びる。無理。毎回フルオーバーホールするか?

…この先の結論、海水に浸かる部分はプラ・ゴム部品=プーリーで作る
=すなわちショートテール方式である。

エンジン・ショートテール方式での実現の検討

海水に浸かる部分は錆びないようにプラ・ゴム部品=プーリーで作る

ということで、方向転換。ここで下の絵のように最終形態経向けての方式の概要が決定した。ペラ側のプーリー機構のこの思想は最後まで採用される。

プーリーでは回転方向が反転しない。調べるとプーリーでベルトをクロスにして反転する方法もあるようですが、これは擦れたりとか擦れないように引っ張ったりとか大変そうなのでやらない。なのでギアを1つかますのはまだ必要。減速もしたいし。そしてその解決アイデアはペラのプーリーの前の船上部のプーリー部に草刈ギアを上から見て角度が付くように付ける。このギア、刃を地面に向けるために、30°角度が付いてますが、これはプーリーならでは、ゴムで柔軟なのでひねりを加えて下のプーリーへ伝えます。

私が選んだ方式

要求は、動力はリアオーバーハングでないこと、錆びないこと、草刈り機の2スト高回転型(低回転は異常なほど低トルク)のエンジンを使うのでかなり減速できること。これらを踏まえて、こういう方式になりました。

ロングテールのメリットの重いものを船の中心にでき、デメリットのシャフトの長さを解決するためにショートテール方式のペラ周り。

横から見た図です。左の丸っこいのが草刈り機エンジン、これをカヤックの後部の椅子の後ろに置きます。そこから減速&反転ギアを介して、シャフトに動力を伝え、後部のプーリーで海中にあるプロペラ部に動力を伝えます。細部の設計の思想とかはまた記述します。

この絵が全容を書いた最後の絵でこのときは「エンジンの振動をどう後ろに伝えないか」をテーマに検討しています。結論は各個の主要パーツはゆるく連結。下に来るはずの骨組みに固定するというアイデア。「ユニジョイ」=「ユニバーサル・ジョイント」=「自由継ぎ手」を使ってゆるく連結のアイデアですが、今の所、メンテ性重視で単純化したいのでユニジョイいらんのでは?とまだ悩んでます。

結論を最初に書いてますが、構想5年、本気で検討して1ヶ月でこの結論です。また、ここに至るまでのロングテールのアイデアとか、色々書いていきたいと思います。また、素人で加工機も無いのでどう加工方法の検討とかもやっていってます。

このあと…別記事で続きます。

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