キャブレターオーバーホール
2ストエンジンの勉強兼、カヤックの動力として載せたいなと思っていじっている草刈機エンジンの話です。
前回、ピストンリング交換しましたが、やはり調子は治りません。リコイルを何度も引いてもエンジンがかからないのです。
もう一度、キャブのオーバーホールをしてみました。これがうまくいかなければAmzonで売っている新品のwalbroキャブが2000円台なのでを買おうかとも思う。
キャブレターオーバーホール(2回目、使ってなく1年ぶりくらい)
Walbroのキャブは草刈機、ポケバイ、カートなどとても多彩に使われているのでオーバーホールの方法はネット上にいくらでもあります。ネジ4本で全部共締めしてます。それらを全部外して、プライマリーポンプ部を外し、その上の部品も外したところ。本体に残っているのはメタリングダイアフラム。
メタリングダイアフラムはスルーして上部を分割してます。薄いガスケットと厚いガスケットがあります。厚いガスケット側はガスケットと言うより、構造物としてガソリンの通路を形成しているようにも見えます。このガスケットの下部品と上部品でガソリンがグルグル回ります。
上のメタリングダイアフラムが付いていたパーツの上側です。オイルがべっとり付着していました。前回オーバーホールしたのできれいなつもりでした。おそらく前回2ストオイル+ガソリン混合を入れていじった後、1年位放置してましたのでガソリンタンク内でオイルとガソリンが分離、もしくはガソリンのみ揮発、ドロドロのオイルが残り、そこから今回エンジン始動、かかりにくいですが1度は掛かったのでその分離したオイルを吸い込んで溜まったのだと思います。後ほど気づきましたがガソリンフィルターもドロドロだったので交換しました。このどろどろオイルがガソリンの通路を塞いで燃料不足になっているのかも。こりゃあかん。もらった後に余計悪くしている。パーツクリーナーで徹底的に洗いました。
先程の部品の下側、メタリングダイヤフラムを剥がしたところ。メタリングダイアフラムの左のものです。その下側の細かい部品を外して清掃したところですが、ここには精密なバネ、シーソー、ゴム?付きのニードル。これでクランクケースの負圧を利用してメタリングダイアフラムを運動させ、このシーソーに当てて2サイクルエンジンのサイクルに合わせてガソリンを吸い込んでいるようです。2ストエンジンはタイミングとかで絶妙に最低限の部品で作られてて、天才的。対して4サイクルエンジンは設計でコントロールしている感じのガリ勉君な印象を感じます。ここも徹底的にパーツクリーナーで洗浄しました。
あと、メタリングダイアフラムの下側にある厚手のガスケットですが、これも結構高さがあって中のガソリンが貯まる容積を担ってます。が、もらったときにはここのパーツが付いてなかったので、前回オーバーホールしたときには付けなかったのですが、ふとWalbroキャブレターオーバーホールセットの残骸から見つけて、これが原因かもしれんから取りあえず付けてみました。多分、前回オーバーホールした業者が付け忘れたのでしょう。
キャブレターのオーバーホールの結果
結局、変わりませんでした…。このときは一度掛かりましたが、後で思えばパーツクリーナーをシリンダーにぶっこんでそれで爆発したきっかけで掛かった、以前もずっとそのパターン。そして、次の日掛けたらもう本気かってくらい1度も掛かりませんでした。
原因解明と1発始動でエンジン絶好調
原因が判明しました。燃調です。
別件で、キャブレターオーバーホールの前に1年放置していてサビが出ているネジをすべて変えてたのですが、
キャブレターの頭の部分も写真のようにひどくてここのネジも外して交換、そして真ん中のネジはよくわからなくて抜いたのですが、キャブレターのニードルで、燃料調整用のネジでしたこれは交換できないので556に漬け込んでサビをとったのですが、これ、燃調って知らなくて空けたから元がどの位置にあるかわからなかったのです。
調べても基本ここはいじらないでと書いてあるサイトばかりで、唯一Youtubeで見つけたのが1+1/4回すと。なのでここを基本としてこの位置にしていました。やっぱ火がつかない、パーツクリーナーぶっこむと火が付いてた、ということはやはり燃料が来てない、足らない。パーツクリーナーで一度かかればしばらく掛かってたので、それは勢い良く回っているときはガソリンも良く供給できてたのかな?という思いと、この燃調ネジのことを思い出した。
燃料が足らなそうだから濃い目にしてみよう!と更にもう1回転左に=開く方に回して(合計締めてから左に2+1/4回転)チョークを締めて、リコイルを引いてみると1発で始動!そういえばもらってから初めてパーツクリーナーを頼らず始動できた気がする。もう感激。一日置いて次の日もチョークなし、リコイル1発で始動(ps:濃いので)。正確な燃調は後ほど大きな音が出せる河原とか山とかでやるとします。
もらった時点で燃調がどの位置にあったのか不明、前回いじったときはここはばらしてなく、なんとなく年調だなって気がしていじってなかったと思う。思い出すともらってからずっと症状が変わらなかったのと、もらったときに高回転でエンジンがストールすると聞いていたので、おそらくもらう前から燃調が薄すぎてかかりにくく、掛かった後も高回転では燃料がいよいよ足らずストールしてたのだろうと判断。
こういうのは経験ですね。今回一通りの作業をこのエンジンでできたので、もうどんな症状のものが来ても適切に最短で治せる気がしてきた。